「指揮者」240㎜ 1996 (桂、胡粉彩色、古代布、天然石ビーズ)
なにものにも影響を受けない人などありえない。さまざまな物や人が「私」に触れにくる。ときにあちらから、ときに自分から近づく。しかしどんなに力を受けても私は「私」でありつづけ、なにかちがうものになるわけではない。そとからくる多くのものをまとめ、指揮する「私」というものが、私のなかにあるようだ。
(1996年から2000年ごろまで、木彫胡粉彩色による御所人形風の作品を制作していた。文章は、手製本の作品集に掲載した、その当時のまま。)