百影堂のブログ

創作人形、あやつり人形、節供人形など…

人形集第二集

「サムトの婆」(改作前)~人形集第二集~番外

「サムトの婆」(改作前) 220㎜ 1994 (石塑粘土、アクリル絵具、古代布、真鍮、枝) 「サムトの婆」は最初はこのように、少女の髪型に結っていたのですが、どうもちょっとイメージが違うと思って、頭髪と着物の裏地を変えたのです。

この三点には、ちょっと悲しいことがあって……

「子取ろ」「遠き山に日は落ちて」「子安地蔵」…… この三点には、ちょっと悲しいことがあって…… もう随分前のことですけれども、ある方のお世話で銀行のロビーで作品展をすることになり制作したのですが、展示後、その方がこの三点を買約して下さったのです…

「遠き山に日は落ちて」~人形集第二集~12

12「遠き山に日は落ちて」 180㎜ 1994 夢中になって遊んでいたら、わたしたちの「日」も暮れた。 今日の収穫を持って、家に帰ろう。 (『遠き山に日は落ちて』は、ドボルザークの『交響曲第九番「新世界より」』の第二楽章のテーマです。宮沢賢治『銀河鉄道…

「子取ろ」~人形集第二集~11

11「子取ろ」 210㎜ 1994 (石塑粘土、古代布、胴は縫いぐるみ) 「子取ろ」という鬼遊びがある。数人のこどもたちが一列に並び、前の人の帯あるいは肩につかまり、先頭の子は両腕をひろげる。鬼になる子は、列の一番うしろの子を捕まえようとする。先頭の子…

「子安地蔵」~人形集第二集~10

10「子安地蔵」 190㎜ 1994 (石塑粘土、古代布、ピューター、ステンレス、胴は縫いぐるみ) 昔話でも言い伝えでも、お地蔵さんは子供たちが好きだ。

「サムトの婆」~人形集第二集~09

09「サムトの婆」 220㎜ 1994 (石塑粘土、アクリル絵具、古代布、真鍮、枝) 八 黄昏たそがれに女や子供の家の外に出ている者はよく神隠しにあうことは他よその国々と同じ。松崎村の寒戸さむとというところの民家にて、若き娘梨の樹の下に草履を脱ぎ置きた…

「鯉抱き童子」~人形集第二集~08

08「鯉抱き童子」 160㎜ 1995 (桂、胡粉彩色、岩絵具、古代布) 昔から、土人形や張り子人形などに鯉を抱く子供の姿があります。鯉は出世の象徴ですね。 この作品は、すべて桂で、鯉は主に岩絵具で文様を描いています。

「お雛様」~人形集第二集~07

07「お雛様」 170㎜ 1995 (桂、胡粉彩色、古代布、他) 節供人形は、子供の成長を祝うものとして、昔は嫁の実家から送られたという。おひなさまは初節供に送られ、十三頃まで祝い、嫁ぐときには持参していった。また、嫁いだ最初の桃の節供には、この雛人形…

「七五三」~人形集第二集~06

06「七五三」 460mm 1994 (石塑粘土、アクリル絵具、古代布、洋白、他) 帯にはビラビラ簪風の飾り。洋白製。 男の子の蛇のおもちゃは木彫で、ちゃんとくねくね動くのですよ。

「黒姫」~人形集第二集~05

05「黒姫」 1993 180mm 長野県の伝説。 戦国の武将高梨政盛に、黒姫という娘があった。ある花見の宴でのこと、一匹の蛇が姫の側に寄って動かなかった。姫が酒を与えると美味そうに飲み、姿を消した。 数日すると、一人の若者が訪ねて来た。わたしは大沼池の…

「ざしきぼっこ」~人形集第二集~04

03「ざしきぼっこ」 200mm(箪笥) 1993 お座敷の襖はいつもぴったりと閉められていて、子供は入ってはいけないと言われていた。襖をすこし開けてお座敷を覗くと、がらんとして薄暗く、奥の床の間の隅にある達磨大師の置物が、こちらをぎょろりとにらむ。お…

「ねこねこ楊」~人形集第二集~03

03「ねこねこ楊」 1993 170mm 野口雨情の童謡から。 *ねこねこ楊 ねこじやねこじやの ねこねこ楊やなぎ 砂利が流れる 小砂利が流る 川の川下 かぞへてみたりや 砂の数ほど 小砂利が流る ねこじやねこじやの ねこねこ楊 ここのこの川 小砂利が流る

「花摘み」~人形集第二集~02

02「花摘み」 1993 170mm はなつます わらしごよ なのらさね (良い写りの写真が無くて…)

「手毬」~人形集第二集~01

手製本の人形作品集、第二集。 01「手毬」 170㎜ 1993 わらべ唄には、昔から伝わった生きる知恵が詰まっていることを、「遠野のわらべ唄」(伊丹政太郎著)におしえられた。子供の成長にあわせて唄があり、遊びながら育ってゆく。