「かげふみ」140㎜ 1996 (桂、胡粉彩色)
アフリカのある種族のことばでは「影」をあらわすことばと「魂」をあらわすことばが同じなのだそうです。影を人の魂だと考えていたようです。影に為したことは影の主にも及び、男女の影が触れ合うだけで妊娠してしまうとも考えられていたそうです。「生きている人間が落した影は、死者の魂との合体によって精神となる。(サラモ族)」
人は心の影で、何を思っているのだろう。
(1996年から2000年ごろまで、木彫胡粉彩色による御所人形風の作品を制作していた。文章は、手製本の作品集に掲載した、その当時のまま。)